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リトミックのレッスン中に座らない子どもへの対応 発達障害との関係と講師ができること

9月6日
読了時間: 4分
室内の木床で、裸足の子ども2人が走っている。白い壁と窓のある明るい部屋で、楽しげな雰囲気。
動くのが大好きな子どもたち!その「楽しい」「ワクワク」を上手にレッスンに反映するには?

リトミックのレッスンをしていると、「子どもがなかなか座ってくれない」「活動中に走り回ってしまう」という場面があります。

講師としては、座って取り組んでほしい活動もあるため、どう対応したらいいのか悩むこともありますよね。

特に「いつも走っている」「何度声をかけても座らない」という様子があると、「発達障害なのかな?」と心配になる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、リトミック中に座らない、走り回るという行動だけで、発達障害と判断することはできません。

子どもは一人ひとり発達のスピードも性格も違います。

まずは、その子の行動をよく観察し、「なぜ今、座らないのか?」を考えることから始めてみましょう。


子どもがリトミックで座らない理由はさまざま


子どもが座らない理由は、一つではありません。

例えば、

・座ることにまだ慣れていない・体を動かしたくて仕方がない・ほかのことに興味が向いている・お友達の動きにつられている・みんなに注目してほしい・少し疲れている、落ち着かない・活動が難しすぎる、または簡単すぎる

など、さまざまな可能性があります。

幼い子どもにとって、長時間じっと座っていることは簡単なことではありません。

だからこそ、「座って!」と注意するだけではなく、

「この子は、どうして今走りたくなったのかな?」

と考えてみることが大切です。

そして、発達障害についても、「座れない」「走る」という一つの行動だけで判断するものではありません。

発達には個人差があり、気になる様子がある場合には、家庭や園などでの様子も含めて総合的に見ていく必要があります。

リトミック講師が診断をする必要はありません。

講師としてできるのは、その子の様子を丁寧に観察し、その子が参加しやすい環境や活動を考えてあげることです。


「座りなさい」ではなく、座ることを好きになる経験を


座ってほしいからといって、毎回「座って!」と繰り返し注意されると、子どもにとって「座ること」が楽しい経験ではなくなってしまうこともあります。

そこで、私が取り入れている活動のひとつが、


「椅子が大好き!」の活動

自分だけのオリジナル椅子を作り、シールなどで好きなように飾ります。

「これは自分の椅子!」

という気持ちを持ってもらうことがポイントです。

自分で作った椅子に座って活動することで、

「椅子に座るって楽しい」「ここに座ると楽しい活動が始まる」

という経験につなげていきます。

そして、最初から長い時間座らせようとしないことも大切。

まずは短い時間から始め、

「座れたね」「できたね」

という成功体験を積み重ねます。

少しずつ活動時間を伸ばしていくことで、無理なく「座って集中する」経験を増やしていきます。


リトミックで感覚を使いながら

「動く・止まる」のメリハリを育てる


リトミックでは、音楽を「聴く」だけではありません。

音を聴き、目で見て、身体を動かし、止まり、また動く。

こうしたさまざまな感覚を使いながら活動します。

聴覚・視覚・身体の動きなど、複数の感覚を同時に使って音楽を感じる経験を繰り返すことで、子ども自身が身体や気持ちをコントロールしやすくなっていくことがあります。

実際のレッスンでも、最初は落ち着きがなく、なかなか活動に集中できなかった子が、音楽に合わせて動く・止まる経験を重ねるうちに、少しずつ落ち着いて活動に参加できるようになることがあります。

これは、単に「座らせたから座れるようになった」ということではありません。

聴く・見る・動くという経験を重ねながら、自分の身体や感覚を調整していく。

リトミックには、そんな学びがあります。

ただし、「感覚統合」という言葉を使う場合も、リトミックだけで発達障害が改善する、という意味ではありません。

子どもの発達や感覚の特性には個人差があり、必要に応じて専門機関などの支援につなげることも大切です。

リトミック講師としてできるのは、その子の発達や個性を理解しながら、音楽と身体を使ってさまざまな感覚を経験できる環境を作ることです。

「走る=悪いこと」ではない

リトミック中に走ってしまう子がいたとき、

「また走ってる」「ちゃんと座って」

と、その行動だけを止めようとするのではなく、

「この子は今、何を求めているんだろう?」

と考えてみる。

そして、その子に合った方法を探していく。

それが、子ども一人ひとりを大切にしたリトミックレッスンにつながります。

「座らせる」のではなく、動く楽しさと、座って集中する楽しさの両方を経験させる。

そんな関わりの中で、子どもたちは少しずつ「動く・止まる」「聴く・待つ」「集中する」といった切り替えを経験していきます。

リトミック講師にとって大切なのは、子どもを無理に型にはめることではありません。

その子の発達や個性を理解し、「できた!」を積み重ねられる環境を作ってあげること。

それも、リトミック講師の大切な役割のひとつだと考えています。




 
 
 

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