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[リトミック&発達障害][音楽&不登校]指導現場で実感する、「聴く力」がもたらす心の安定

9月6日
読了時間: 4分

明るい教室で、3人の子どもが太鼓のばちを掲げて練習し、後ろで先生が見守っている様子。
「聴く力」はどうして重要なのでしょうか?聴く力を伸ばすと、何が変わるのか。

発達障害、不登校……。リトミック指導現場で実感する、「聴く力」がもたらす心の安定と変化

これまで多くの発達障害や不登校のお子さんと向き合う中で、私が何よりも強く感じてきたことがあります。それは、「聴く力」の土台がしっかりと育っていくと、子どもたちの心が驚くほど安定していくということです。

教室に来た当初、教室のちょっとした物音や大勢の気配にびくびくしたり、自分の世界に入り込んでしまったりして、なかなか周りと目を合わせられないお子さんがいます。肌感覚としても、こうした子どもたちは年々増えているように感じます。

音楽教室やリトミック教室を運営していると、「この子に音楽やリズムの場は難しいのではないか」と悩むお子さんに出会うことも少なくありません。 保護者の方からも、「うちの子は聴覚過敏気味で……情操教育にいいと聞いたけれど、うちの子じゃダメですよね」とご相談を受けることがあります。

大きな音が苦手だったり、反響する音が不快だったり、逆に楽しくなりすぎて興奮やパニックを起こしてしまったり……。 だからといって、音に触れる機会から遠ざけてしまうことが、本当に子どもたちのためになるのでしょうか?



白い部屋で、ヘアバンドをした女性が幼い女の子とアップライトピアノの鍵盤を見ながら弾き方を教えている。
その子のペースを大切にしてあげる。音は楽しむもの!特訓や修行ではないのです。

専門家のサポートや保護者の方との連携はもちろん大切ですが、音に敏感な反応を示す子どもたちも、「音との向き合い方や心地よい付き合い方」を知ることで、少しずつ落ち着いていく傾向があります。

実際、幼少期は音が苦手だった子が、成長するにつれて自分の好きなアーティストの音楽なら楽しめるようになったり、段階を経て聴覚や脳のネットワークが育っていくケースはたくさんあります。

不登校のお子さんが、無理のない形で音楽や楽器に触れ、上達する喜びや音に乗る心地よさを発見し、バンドやチームでのコミュニケーションを通じていつの間にか学校へ復帰したり、音楽を通して新しい仲間を作ったりした姿もたくさん目にしてきました。

大切なのは、私たち指導者側が、子どもたちの関心や好奇心を丁寧に引き出し、「心地よさ」から「楽しさ」へと導いてあげられるかどうかです。 楽器が上手であることや、過去の華やかな実績よりも、目の前の子どもという「ひとりの人間」に向き合い、保護者の不安や喜びを共有できること。それこそが、リトミック講師にとって最も本質的な条件なのだと実感しています。

よくあるご質問:聴覚過敏や小学校への不安があるお子さんへのレッスンについて

Q. 保護者の方から「うちの子は聴覚過敏傾向があって、大きな音や学校のざわめきが心配。リトミックで少しでも慣れさせられますか?」と相談されました。あまり詳しくなくて、つい断りそうになってしまいます…どう対応すればよいでしょうか?

A. 結論からお伝えすると、「無理に音に慣れさせる(我慢させる)」のではなく、安心できる環境で音を楽しむアプローチがとても効果的です。そのため、すぐに断ってしまう必要はありません!

発達障害や不登校の傾向があるお子さんの中には、特定の音や大きな音に対して強いストレス(感覚過敏)を感じる子が少なくありません。小学校への進学を控えて、「少しでも教室のざわめきに耐えられるようにさせたい」と保護者の方が願う気持ちは、とても自然で深いものです。

ただ、リトミックの現場で大切なのは、学校の予行練習のような特訓や修行ではありません。「小学校に入ったときに苦労しないように音に慣らさなければ」と気負うのではなく、「心地よい音のシャワーを自分のペースで受け取る体験」を重ねることが何よりも大切です。

苦手意識の克服、ではなく「なんだか心地いい」という実感のために

  • 音のコントロール: 講師のピアノや楽器の音量を細やかに調整したり、予想外の大きな音を避けたりすることで、お子さんの耳への負担を和らげます。

  • 安心のセーフティネット: 「この空間では嫌な音がしない」「自分のペースで反応していい」という安心感が、緊張した子どもの心を優しくリラックスさせます。

  • 保護者への寄り添い: 指導者が「大丈夫ですよ、ゆっくり自分のペースで慣れていけばいいんです」と温かく受け止める姿勢を見せるだけで、保護者の方の大きな安心につながります。

「聴く力」の土台を育てることは、結果的に学校生活での感覚的なストレスや不安を和らげる力にもつながっていきます。 ぜひ自信を持って、温かくお子さんや保護者の方を迎え入れてあげてくださいね。


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